BLOG ハレノイエの小さな工夫

今、住宅で注目される「気密性」とは?

2021/10/21

目次

今、住宅で注目される「気密性」とは?

「気密性」って、何?

気密性が低いどうなる?

気密性の見える化=「C値」

気密性能の基準は、ない?

気密性能はどのくらいにすればよい?

まとめ

今、住宅で注目される「気密性」とは?

こんにちは、ハレノイエです。
新型コロナウィルス感染が広がりもうすぐ丸2年です。
テレワークや不要不急の外出を控えることが推奨され、おうち時間が増え、
住宅の快適性がより求められてきています。

住宅の快適性を考えると、「断熱性」と「気密性」が大切になってきます。
「断熱」というとなんとなく、イメージできるかと思いますが、
「気密」と言われると「?」と思われる方が多いのではないでしょうか。

今日は、住宅の気密性について、話をしたいと思います。

▼目次 

・「気密性」って、何?
・気密性が低いとどうなる?
・気密性能の見える化=「C値」
・気密性能の基準はない?
・気密性能はどのくらいにすればよい?
・まとめ

「気密性」って、何?



住宅の「気密性」とは、 住宅の壁や天井(或いは屋根)の接合部、窓や換気扇などの開口部廻りにある隙間を少なくすることを言います。

隙間が少なく、気密性がよい家を「気密性が高い家」と言い、
隙間が多く、気密性が悪い家を「気密性が低い家」と言います。


日本の昔の木造家屋は、有名な徒然草の一説にもあるように「夏を旨とすべし」とされ、夏を快適に過ごすことこそが重要と考えられていました。
具体的には夏の高温多湿な気候を考えて、風通しがよく、隙間が多い建物でした。
特に温暖な地域では、今でも天気の良い日は窓を開けたい!と思っている方が多いようです。

気密性が低いどうなる?

気密性の低い昔の家屋では、「冬にすき間風が入って、寒い」「砂ぼこりが入りやすい」
など快適とは言えませんが、 建物自体には大きな問題はなかったと言えます。
昔の神社やお寺がそうですね。

しかし、家屋に断熱が施されるようになると、断熱と気密をセットで考えないと、
建物自体に問題を起こすことになります。

気密が低い家だと、断熱の効果で温かくなった空気が壁や小屋裏、床に入り込み、
それが冷たい外気の影響で冷やされると結露が発生します。
これを「内部結露」と言います。
内部結露が発生すると木材が腐食して強度が落ちたり、シロアリの温床になってしまう可能性があります。

断熱材が住宅で使用され始めたころの北海道では、断熱材で発生した結露が原因で、
数年で床が抜けてしまうという事例が発生してしまいました。
その他にも、エアコンなどの効きがあまり良くなく、そのため冷暖房にかかる光熱費がかさみ、
経済的な負担になることが考えられます。
また、計画した換気の効果が得られないことも考えられます。

気密性の見える化=「C値」

では、どうすれば気密性能がわかるのでしょう?

高気密・高断熱住宅をうたう工務店が使う用語で、「C(シー)値」があります。
「C値」は、「隙間相当面積」とも言い、家にどの程度の隙間があるのかを数値化したもので、
家全体の隙間の合計面積を建物の延床面積で割って算出されます。
単位は、「平方センチメートル/平方メートル」です。
C値が低ければ低いほど家の隙間が少なく、気密性の高い家になります。



C値は写真の特殊な装置を使用して、現場で測定します。
同じ間取りでも、サッシや玄関ドアの形状や大きさ、施工の質によっても変わります。
現在、ハレノイエではC値0.5以下を目標としていて、先日お引渡しした3件のお宅では、
それぞれ0.4、0.4、0.3という測定結果でした。

気密性能の基準は、ない?

現在の住宅にとって、重要な「気密性」ですが、実は現在の国の省エネルギー基準に気密性能の基準はありません。

以前の基準「次世代省エネ基準(平成11年)」では、寒冷地(1・2地域)がC値2.0以下、
その他地域(3・4・5地域)がC値5.0以下となっていました。
現在の住宅の気密性からすると、意味をなしていないという意見もありますが、気密性という
概念が周知されていなかった当時を考えると、一定の意義はあったのではないでしょうか。
その基準も平成25年の改正で削除されて、現在に至っています。

気密性能はどのくらいにすればよい?

では、気密性能はどのくらいにすればよいのでしょうか。

気密性を求める際に気を付けたいのが コストとのバランスです。

気密性を高くすると、換気器具などの見直しが必要になり、一般的には施工も手間がかかるので
コストが上がります。
また、使用できるサッシや玄関ドアの形状や大きさに制限が必要な場合もあります。
温暖地で寒冷地と同じ性能が必要かということも考える必要があると思います。

現在第3種換気に求められるC値が1.5、第1種換気に求められるC値が0.5とも言われ ています。
第1種換気システムを採用するハレノイエは、コストや温暖地という地域性とのバランスも考えて、
C値0.5以下を目標としています。

前述したように現在、国の省エネ基準に気密性能の基準がないため、ハウスメーカーや工務店により
考え方が異なり ます。
大きく分けると、気密性能を言及しない会社、高気密を目指す会社、バランスを
考慮する会社になると思います。
気密性能は、工務店の住宅性能に関する考え方が現れる性能だと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
結局、「気密性」って、よくわからない!という声が聞こえてきそうです(汗)。

大切なことは、
・断熱と気密はセットで考える!
・気密性能を表すC値が低いほど、気密性が高い家!
・目標C値は、コストと地域性とのバランスを考える!
・気密性能の基準はないので、工務店の性能に対する考え方がわかる!


だと考えています。
工務店選びの際に、気密性について質問してみては、いかがでしょうか。

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静岡県湖西市を地元に創業70年以上を迎える総合建設会社です。その注文住宅部門が私たち「ハレノイエ」。これからも、地域密着でお客様のご期待に応える確かな家づくりを展開してまいります。