① 断熱性能等級の改正 断熱性能等級とは、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に規定された省エネ性能を表す等級のことを示したもので、断熱性の性能を表しています。
今まで断熱性能4等級(UA値0.87)が国内最高だったものに対し、さらに上の基準が3段階設定され、等級が7段階になりました。
ZEHを上回る断熱性能の基準設定等が行われる中で、現行の住宅性能表示制度 では、ZEHやそれを上回る省エネ性能を評価することができない点が課題となっていたためです。
2022年10月からは長期優良住宅では
断熱性能は等級5(UA値0.60)が認定基準となりました。
※UA値とは、どれだけ断熱できるかを表した数字で、低い数字の方がより良い性能であることを表します。
※ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、エネルギー収支ゼロの家のことです。(家で使う電力は省エネしつつ、創出しよう) ——————————————————————————-
OBのお客様がハレノイエで建てて本当に良かった!と言ってくださる理由の一つに、
「一年通して家中が快適室温ですごしやすい」という声をいただきます。
ハレノイエは、元々が新基準性能より上のUA 値0.56以下を基準としています。
今までの断熱性能基準UA値0.87などでは、私たちからすると大した基準ではありませんでした。
今回の改正で、断熱基準がZEH同等のUA値0.6に引き上げられたことで、ようやく快適な暮らしができる基準になったなぁという印象です。
しかし、これでも欧米諸国に比べるとまだまだ低く、我々住宅業界が取り組むことはありそうだと感じています。
今日本ではUA値0.87努力義務であるのに対し、欧米ではさらに高い基準で義務化されています。
② 一次エネルギ消費等級の追加 断熱性能を上げて冷暖房費を抑えることができる事になっても、使われる機器(住宅設備)の性能が低ければ本当の意味で省エネにはなりません。
今までの長期優良住宅の基準において、使用される主要家電製品の省エネ性能(一次エネルギー消費量)に基準は設けられていませんでした。
しかしこれもZEHやそれを上回る省エネ性能を評価することができないことから、一次エネルギー消費量性能等級6が新設されました。
これにより、
長期優良住宅の消費エネルギーは旧基準よりより20%以上のエネルギーを削減することが必須となりました。
そうすることでカーボンニュートラル政策の点から言えば、断熱性能等級の引き上げに、一時エネルギー消費等級を追加することで、2050年カーボンニュートラル社会の目標数値に到達できるという考えです。
※一次エネルギー消費量とは、家で必ず必要な設備(冷暖房設備・給湯設備・換気設備・照明設備)や太陽光発電・家電など、年間で使うエネルギーを計算したもの —————————————————————————
“家の断熱性能をより良くする”
“省エネ性の高い設備を導入する”
これは、より少ない電力で効率よく調整した家の中の空気を、外に逃がさず快適室温をより保つということ。
快適室温を効率よく保つことができれば、電力をフル稼働することなく省エネにつながり、温室効果ガスも少なく済むということです。
性能の良い家は家族の健康にもお財布にも地球にも優しくなるわけです。
③ 耐震等級3 耐震等級は1~3の三段階に分かれています。
長期優良住宅の耐震基準はそれまで
等級2以上だったものが耐震等級3(最高基準)に変更しました。
近年の大規模地震による被害状況や、実験等による新たな知見を踏まえての改正です。
地震県である静岡県では、これまで耐震等級2ギリギリでは申請が降りませんでした。
その為、耐震等級3への引き上げは、これから大地震が予測されている静岡県で、長く快適に使える住宅として一番必要なことなのかもしれません。