BLOG ハレノイエの小さな工夫

長期優良住宅新基準 ~しっかりつなごう、住まいと地球環境~

2022/11/24

目次

カーボンニュートラル政策とは

長期優良住宅とは

長期優良住宅改正ポイント

税制優遇と補助金が受けられる

子どもたちが担い手となる先の未来に、今私たちができること



こんにちは。ハレノイエです。

2022年10月から長期優良住宅の基準が改正されました。
これは、カーボンニュートラル政策の一環で、住宅関連より排出されるエネルギー消費を抑えるという目的からです。

改正箇所は
① 断熱性能
② 消費エネルギー性能
③ 耐震基準
この3点が主に追加・変更となりました。
追加・変更となった背景には大切なメッセージが含まれていますので、少し詳しく紹介したいと思います。

目次
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・カーボンニュートラル政策とは
・長期優良住宅とは
・長期優良住宅改正ポイント
 ① 断熱性能
 ② 省エネルギー性能
 ③ 耐震性能
・税制優遇と補助金が受けられる
・子どもたちが担い手となる先の未来に、今私たちができること

カーボンニュートラル政策とは

長期優良住宅見直しのポイントの一つになった、“カーボンニュートラル政策”
2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。



温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするためには、温室効果ガスの排出量の削減 並びに 吸収作用の保全及び強化をする必要があります。

日本のカーボンニュートラル政策は、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて2015年にパリ協定で採択された、世界共通の長期目標が掲げられたことが背景にあります。

パリ協定の世界共通の長期目標とは

世界的な平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、
1.5℃に抑える努力を追求すること(2℃目標)
今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること


この実現に向けて、世界が取組を進めており、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げているところです。
引用:環境省HP https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/

この世界的な枠組みを基に、日本のカーボンニュートラル政策の一環として
長期優良住宅の見直しが行われました。


脱炭素社会の実現に向けて、住宅の省エネルギー性能を一層向上させることが必要。 長期優良住宅の要件として、高い断熱性能や一時エネルギー消費量性能など、従来より高い省エネ性能を求める必要がある
引用:国土交通省 長期優良住宅認定基準の見直し案


長期優良住宅とは

カーボンニュートラル政策から今回の見直しが必須であり、急務であったことが分かりましたね!
では長期優良住宅とは何かといえば、”良い家をつくって、計画的にきちんと手入れをして長く大切に住もう”という
“長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅”で、国からお墨付きがついた家です。

① 劣化対策
② 耐震性
③ 省エネルギー性
④ 維持管理・更新の容易性
⑤ 可変性
⑥ バリアフリー性
⑦ 居住環境
⑧ 住戸面積
⑨ 維持保全計画
⑩ 災害配慮

上記10項目の性能項目の基準を満たした住宅が長期優良住宅となります。
このうち、今回の改正で ②耐震性、③省エネルギー性の基準が引き上げられることになりました。
改正の内容は下記の図の通りです。

長期優良住宅改正ポイント



① 断熱性能等級の改正

断熱性能等級とは、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に規定された省エネ性能を表す等級のことを示したもので、断熱性の性能を表しています。
今まで断熱性能4等級(UA値0.87)が国内最高だったものに対し、さらに上の基準が3段階設定され、等級が7段階になりました。
ZEHを上回る断熱性能の基準設定等が行われる中で、現行の住宅性能表示制度 では、ZEHやそれを上回る省エネ性能を評価することができない点が課題となっていたためです。
2022年10月からは長期優良住宅では断熱性能は等級5(UA値0.60)が認定基準となりました。

※UA値とは、どれだけ断熱できるかを表した数字で、低い数字の方がより良い性能であることを表します。
※ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、エネルギー収支ゼロの家のことです。(家で使う電力は省エネしつつ、創出しよう)


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OBのお客様がハレノイエで建てて本当に良かった!と言ってくださる理由の一つに、
「一年通して家中が快適室温ですごしやすい」という声をいただきます。
ハレノイエは、元々が新基準性能より上のUA 値0.56以下を基準としています。
今までの断熱性能基準UA値0.87などでは、私たちからすると大した基準ではありませんでした。

今回の改正で、断熱基準がZEH同等のUA値0.6に引き上げられたことで、ようやく快適な暮らしができる基準になったなぁという印象です。

しかし、これでも欧米諸国に比べるとまだまだ低く、我々住宅業界が取り組むことはありそうだと感じています。
今日本ではUA値0.87努力義務であるのに対し、欧米ではさらに高い基準で義務化されています。


② 一次エネルギ消費等級の追加

断熱性能を上げて冷暖房費を抑えることができる事になっても、使われる機器(住宅設備)の性能が低ければ本当の意味で省エネにはなりません。

今までの長期優良住宅の基準において、使用される主要家電製品の省エネ性能(一次エネルギー消費量)に基準は設けられていませんでした。
しかしこれもZEHやそれを上回る省エネ性能を評価することができないことから、一次エネルギー消費量性能等級6が新設されました。
これにより、長期優良住宅の消費エネルギーは旧基準よりより20%以上のエネルギーを削減することが必須となりました。

そうすることでカーボンニュートラル政策の点から言えば、断熱性能等級の引き上げに、一時エネルギー消費等級を追加することで、2050年カーボンニュートラル社会の目標数値に到達できるという考えです。

※一次エネルギー消費量とは、家で必ず必要な設備(冷暖房設備・給湯設備・換気設備・照明設備)や太陽光発電・家電など、年間で使うエネルギーを計算したもの

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“家の断熱性能をより良くする”
“省エネ性の高い設備を導入する”
これは、より少ない電力で効率よく調整した家の中の空気を、外に逃がさず快適室温をより保つということ。
快適室温を効率よく保つことができれば、電力をフル稼働することなく省エネにつながり、温室効果ガスも少なく済むということです。
性能の良い家は家族の健康にもお財布にも地球にも優しくなるわけです。

③ 耐震等級3

耐震等級は1~3の三段階に分かれています。
長期優良住宅の耐震基準はそれまで等級2以上だったものが耐震等級3(最高基準)に変更しました。
近年の大規模地震による被害状況や、実験等による新たな知見を踏まえての改正です。
地震県である静岡県では、これまで耐震等級2ギリギリでは申請が降りませんでした。
その為、耐震等級3への引き上げは、これから大地震が予測されている静岡県で、長く快適に使える住宅として一番必要なことなのかもしれません。

税制優遇と補助金が受けられる

長期優良住宅は前述したとおり、良い家をつくって、計画的にきちんと手入れをして長く大切に住もうという“長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅”で、国からお墨付きがついた家のこと。

国から認定を受けることで、資産価値のある家であることが証明されます。

お金の話で言うと、申請に費用がかかりますが、いくつかの税制優遇と補助金もかかわってくるため、知らないと損をかすることになります。
ハレノイエはこれまで通り、認定長期優良住宅を推進し一定の性能(国で求められた)を有した価値のある住宅の建築を致します。
もちろん今までのハレノイエの住宅は2022年10月以降の改正にも対応している建物です。

子どもたちが担い手となる先の未来に、今私たちができること

長期優良住宅の基準引き上げで、今後、各建築会社の省エネ住宅に対する考え方はもちろ
ん、社会的な取り組みにばらつきが出るだろうと予想しています。

家づくりのきっかけの一つが“家族が増えたから”という方も多いと思います。
今は生まれたばかりでまだまだ小さい大切な家族。
その小さい家族たちがやがて担い手となる先の未来に、今私たちができること。
私たちがつないでいく、未来に残す住まいや環境を考えれば、長期優良住宅認定を受けた家に住まうことは、より良い選択になるだろうと考えています。

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静岡県湖西市を地元に創業70年以上を迎える総合建設会社です。その注文住宅部門が私たち「ハレノイエ」。これからも、地域密着でお客様のご期待に応える確かな家づくりを展開してまいります。